ランダム化比較試験は、治療や介入の効果を検証するための最も強力な研究デザインの一つですが、現実にはランダム化が不可能だったり、結果の一般化には不十分だったりします。そこで、ランダム化を伴わない観察研究もこうした評価に不可欠となりますが、「交絡」とよばれる現象のために結果にバイアスを生じる可能性があります。本コースでは、「交絡」の調整を目的として観察研究で使用例の増えている傾向スコア(プロペンシティスコア)の正しい理解と、基本的な解析方法(層別、マッチング、重み付け)の理論的・実践的解説を行います。また、特別コース「SASによる応用的因果解析」の入門的位置づけとして、Proc PSMATCHも一部演習に取り入れます。 講師は、「東京理科大学 工学部情報工学科 講師 篠崎 智大 氏」が担当します。