企業が実施するアンケートでは、短期間・低コストで広範囲に実施できるWeb調査が増えています。
より良いアンケートを行うためには、事前に、調査方法の体系、分析方法を習得し、全体的な視点から設計することが重要です。
本コースではWeb調査に焦点をあて、その設計における注意点や分析方法について、実際にSAS Enterprise Guideを使いながら習得していきます。
Ⅰ. アンケートの設計方法1.調査の分類
データの種類(質、量)、調査範囲(標本調査の方法)、データの収集方法(WEB、面接法、観察法)、配布・回収方法(会場調査、電話調査、FAX調査…)
2.バイアス
シーズナルバイアス、メモリーエフェクト、コホート
3.質問項目の作成
ダブルバーレル、キャリーオーバー効果
4.回答形式、尺度化の方法
単一回答、複数回答、順位回答、段階選択法、SD法、VAS法、自由記述法Ⅱ. アンケートの集計・統計分析1.調査結果の集計
単純集計、クロス集計、各種グラフ(箱ひげ図、散布図)
2.調査結果分析のための基本的な統計知識と分析体系について
事例を用いて、必要な知識と各手法の適用ポイントについて分かりやすく解説します。
3.分布の検討方法
調査結果の全体分布について検討します。外れ値の有無は分析結果に大きな影響を与えますので、外れ値の定義と具体的な処理方法について学びます。
4.平均値の違いについての検討(t検定)
分析結果の解釈において、同じ結果(P値、有意確率)であったとしても、調査数(サンプルサイズ)が異なる場合には解釈方法も大きく異なります。
検定のしくみ(2種類の誤り)、有意確率の意味と正しい解釈 効果量の重要性と活用方法5.クロス集計表による検討(分割表の検定)
クロス集計から、構成比の算出、さらに、統計的な検定を行います。6.2群の関係の把握(相関分析)
散布図、相関係数のしくみと解釈方法 交絡要因の発見と偏相関関係2群の関係を把握する場合、交絡要因の存在を疑う必要があり、交絡要因がある場合はその影響を除いた相関係数である偏相関係数を算出する必要があります。
7.3群以上の因果関係の検討(回帰分析)
従属変数と従属変数に影響を与える説明変数との関係を明らかにします。 説明変数の影響力について相互比較します。8.サンプルサイズの設定方法
サンプルサイズは、アンケートの精度、分析結果の解釈に大きく影響します。 サンプルサイズの的確な算出方法について習得します。
※各統計手法の解説には、分かりやすい事例を用いて演習により理解を深めます。
※内容は予告なく変更する場合があります。